リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

『中絶がわかる本 MY BODY MY CHOICE』

いまさら見つけたPR TIMESの宣伝 2021年12月8日 10時46分

この案内では収録されている写真も紹介されていて、本書の魅力のひとつであるビジュアルの要素を体感してもらえます! 個の紹介ページを今まで知らなかったなんて、残念!!

 2020年 シーラ・A・エゴフ児童文学賞受賞! 女性の権利の視点から中絶を考えるティーンエイジャー向けの性教育と人権の本『中絶がわかる本 MY BODY MY CHOICE』が発売に!!
 女性ばかりに負担を強いる日本。「私のからだは私が決める」運動が変えた、諸外国の「中絶」の現状を、権利の視点から歴史的経緯と共に解説。日本の現状もあらたに加筆してお届けします。発売イベントも開催決定!
有限会社アジュマ

 シスターフッドの出版社アジュマブックス(所在地:東京都文京区、代表取締役社長:北原みのり、正式社名:有限会社アジュマ)は、ティーンエージャー向けにカナダで出版され、高い評価を得た新時代のビジュアルブック『中絶がわかる本 MY BODY MY CHOICE』を、2021年12月27日(月)に全国の書店・ネット書店等で発売いたします。


もっと安全な中絶を! 私のからだは私が決める!

 女性にばかり負担を強いる「中絶」行政が続く日本。その根本には、「私のからだは私が決める」(My Body My Choice)という女性の当然の権利が、無視され続けている現状があります。そんな社会で長年虐げられ続けたために、多くの日本女性は自分が持つ権利に気づかず、声を上げる勇気すら奪われてきました。

 「生殖に関する”健康”と”権利”」(Reproductive Health and Rights)は、WHOをはじめとする国連や国際機関も提唱しています。しかしながら日本では政治、教育、法律、医療など、様々な壁に阻まれ、いまだに多くの点で実現していません。

 中絶の問題は日本だけではありません。中絶を違法にしたり、さまざまなハードルを設けることによって、世界中で毎年何万人もの女性たちが、いまだに安全でない中絶方法によって、命を落としています。

 安全な中絶の権利を実現するためには、何よりもまず「知る」ことが重要です。

 世界で今、認められつつある「女性の中絶の権利」とはどのようなものなのか? そしてそれは、どのような困難と勇気ある活動によって、獲得されていったのか? カナダのティーンエージャー向けに書かれた本書では、豊富な資料と共に、中絶の歴史と未来について学ぶことができます。 


 本書を読むことによって、中絶に関する知識だけでなく、世界中のフェミニストたちが戦ってきた歴史に触れることによって、連帯感と心理的罪悪感からの開放も得られることでしょう。

 「中絶前、中絶中、中絶後の10代の頃にほしかった本です。本書を手にしていれば、私は孤独を感じず、力を与えられたと思います(「私たちは証言する」の創設者、レニー・ブレイシー・シャーマン)」

本書で取り上げている国々
 本書は北米(カナダ、アメリカ)はもちろんのこと、ヨーロッパ(イギリス、アイルランドポーランドポルトガル、スペイン)や中南米(メキシコ、グアテマラ、チリ、ペルー、ベネズエラ、アルゼンチン)、アフリカ(モロッコシエラレオネ、ナイジェリア、ケニアマダガスカル)や、中東・アジア(トルコ、パキスタンインドネシア、タイ、韓国)などの事例も豊富なビジュアルと共に紹介しています。

 日本の現状もあらたに加筆してお届けします!

著者、翻訳者、解説者プロフィール
著者: ロビン・スティーブンソン Robin Stevenson
 イギリス生まれ、カナダ育ち。大学では哲学とソーシャルワークを10年間学んでいた。25冊を超える子どもやティーンズ向けのフィクション/ノンフィクションを出している作家である。2016年にはLGBTとサポーターたちを描いた『プライド:多様性とコミュニティを祝う』を刊行し、これもストーンウォール オナー賞を受賞、米国児童図書評議会の「OUTSTANDING INTERNATIONAL BOOKS LIST」にも選ばれている。本書は、2020年シーラ・A・エゴフ児童文学賞などを受賞した。
ホームページ: https://robinstevenson.com/


翻訳者: 塚原久美 Kumi Tsukahara
中絶問題研究家/カウンセラー、大学非常勤講師。
 国際基督教大卒業後、フリー翻訳者/ライターとして女性問題に関する出版等に従事。出産後、中絶問題の学際研究を始め2009年に金沢大学大学院で博士号(学術)、後に心理学修士号公認心理師臨床心理士資格も取得。『中絶技術とリプロダクティヴ・ライツ─フェミニスト倫理の視点から』(勁草書房2014年)は、出版翌年の山川菊栄記念婦人問題研究奨励金とジェンダー法学会西尾学術奨励賞をダブル受賞。2020年9月RHRリテラシー研究所を立ち上げ、2021年3月内閣府研修講師も務めた。
ホームページ: https://www.rhr-literacy-lab.net/


解説: 福田和子 Kazuko Hukuda
 大学在学中に留学先のスウェーデンで、日本では、性教育や避妊法の選択肢の不足によって、誰もが性に関わる健康や権利を守れない状況にあると痛感。帰国後の2018年5月、 『#なんでないのプロジェクト』をスタート。現在は 『#緊急避妊薬を薬局でプロジェクト』共同代表も務める。 若者に届きやすいSRHRケアのあり方をテーマに、スウェーデンヨーテボリ大学大学院公衆衛生修士課程修了。FRaU×現代ビジネス等に連載中。 共訳に、ユネスコ 『国際セクシュアリティ教育ガイダンス【改訂版】ー科学的根 拠に基づいたアプローチ』 明石書店、2020年


監修: 北原みのり Minori Kitahara
 作家、女性のためのプレジャーグッズショップ「ラブピースクラブ」を運営する(有)アジュマ代表。2021年アジュマブックススタート。希望のたね基金理事。著書に『日本のフェミニズム』(河出書房新社)など多数。

その他受賞多数!
 本書はカナダのブリティッシュコロンビア図書館協会によって最高のヤングアダルト作品に与えられる「2020年シーラ・A・エゴフ児童文学賞」を受賞しています。
https://bcyukonbookprizes.com/project/my-body-my-choice/

他にも多数の推薦図書に選ばれています。
アメリカの書評雑誌「カーカスレビュー」2019年ベストブックス
・米国の学校図書館向け雑誌SLJ(School Library Journal) 2019年ベストブックス
・カナダ子どもブックセンター(CCBC)発行の『キッズ&ティーン向けベストブック』誌 2019年選書
ミュンヘン国際青少年図書館がボローニャ国際児童図書展で発表する推薦児童図書目録
 『ホワイト・レイブンズ』2019年選書

豊富なビジュアルに加え、中絶体験を描いた漫画も収録