ARJC 2024年2月16-18日 タイのバンコックにて開催、11月にオンライン・プレイベントも開催
来年2月に開かれる「中絶とリプロダクティブ・ジャスティスに関する会議(ARJC)」のプレイベントとして、11月17日に開かれたARJC2024のプレイベントの地域ウェビナー「アジア・パシフィック地域におけるリプロダクティブ・ジャスティスの挑戦」にパネルの一人として参加してきました。(以前、ブログに書いた案内はこちら。)
ペルーの発表者が参加できなかったのですが、タイ、オーストラリア、日本、韓国、中国の5ヵ国のリプロの状況を共有しました。司会やモデレータ等のスタッフには、インドネシア、マレーシア、インドの方もいました。それぞれの国でアクティビストが実績を重ねているのを伺って、日本が一番劣悪な状況ではないかと思わずにいられませんでした。
なにしろ日本はWHOの「安全な中絶」方法が皆無なのです! 驚かれましたが、事実です。吸引法でさえもWHOが推奨していない全身麻酔下で行っていると伝えると、みなさん同情してくれました。おまけに日本では、せっかく承認された中絶薬を服用する前に、WHOが不必要だと言っている経腟エコーが必須とされています。
中絶薬を先に服用することで、子宮外妊娠のスクリーニングにもなるということを、日本では医師が知らない。より妊娠を長く継続させておいて、エコーで見えるようになってから検査して、より遅いタイミングで薬をのませているのです。
そこには値段の問題もあります。中絶薬が高いから、妊娠を確定してからのませようとするわけです。安い薬なら、子宮外妊娠のような「薬のきかない」ケースにのませるのは、高い薬代の無駄になるからです。
その犠牲にされているのは女性たちの心身の健康です。日本に「安全な中絶がない」というのは、そういう意味でもあります。「安全に中絶を行うためにどうすればいいのか」が、全く考えられていないという問題があります。
緊急避妊薬の販売試行で年齢制限が設けられたことも風音さんが報告してくれました。特に、より若い人(16歳未満)に対して医者に行くよう指導することで、服薬を遅れさせるなどということがあっていいわけはありません!
来年2月16-18日のARJCの国際会議は「中絶とリプロダクティブ・ジャスティス会議:未完の革命 IV」
日本からもぜひご参加ください!
Home - Abortion & Reproductive Justice: The Unfinished Revolution IV