リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

緊急避妊に使えるノルレボ解禁

Yahoo! Japan Newsで見つけたニュース。タイトルは「新規アルツハイマー病治療薬などの承認を了承―薬事分科会」。元々の出所は医療介護CBニュースらしいです。 2010年12月24日(金)22時3分配信です。

以下、ノルレボに関わるところを抜粋します。

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会(薬食審)薬事分科会は12月24日、第一三共の新規アルツハイマー認知症治療薬メマリー錠(成分名=メマンチン)、そーせいの国内初の緊急避妊薬ノルレボ錠(レボノルゲストレル)など5品目の承認の可否を審議し、承認することを了承した。厚労省が承認する方針を報告(報告品目)した、ヤンセンファーマアルツハイマー認知症治療薬レミニール錠・OD錠・内用液(ガランタミン)など13品目も了承した。いずれも年明けに正式承認される。

 新規の作用機序を持つ新薬は、薬食審医薬品第一部会、または第二部会で承認を了承された後、薬事分科会で再度審議される。この日の薬事分科会で再度審議され、承認を了承されたのは、▽メマリー▽ノルレボ▽日本ベーリンガーインゲルハイムの非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中、全身性塞栓症治療薬プラザキサカプセル(ダビガトラン)▽協和発酵キリンの慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬ロミプレート皮下注(ロミプロスチム遺伝子組み換え)▽ヤンセンファーマの乾癬治療薬ステラーラ皮下注(ウステキヌマブ遺伝子組み換え)―の5品目。

==中略==

 一方、そーせいのノルレボは国内初の緊急避妊薬。海外では48か国で承認済みで、薬局で買える国もあるが、日本では医師による処方が必要となる。性交後 72時間以内に投与すると、排卵抑制作用で妊娠を阻止する。厚労省によると「妊娠阻止率は80パーセントで、コンドームの使用などの計画的避妊法に代わるものではない」という。
 厚労省が11月10日から12月9日にかけて実施したパブリックコメントによると、「承認すべき」との意見が463件、「承認すべきでない」との意見が 114件だったという。

先月締め切られたパブコメの結果ですよね? 早〜い! 先月、どうしても意見をまとめる時間がなかったので、意見を出せなかったのが悔しい。でもまあ、とりあえずは解禁のほうに向かうということなので、リプロ・ヘルス&ライツの観点からはまあ一歩前進かと思います。

それにしても、医師の利益はしっかり握って離さないという感じなのは、OCの時と同じですね。アフターピル(事後避妊薬)は事後72時間のタイムリミットがあり、お医者さんの開業時間を待っていられないというのに。だからこそ、他の国ではOTC(店頭販売)薬にされているのになぁぁ……。利用者の立場に立って考えてほしいです。