リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

たった一回の中絶で致命的なリスク?

下記のようなタイトルの書きこみをIRORIOというサイトで見つけました。

「初回妊娠時の中絶経験者のうち37%が、次の妊娠時に致命的なリスクを経験 10代から20代前半の中絶最多世代への早期教育が必要に【最新調査】」

情報源は英語で、こちらです。

Just one abortion could lead to women giving birth prematurely later in life

タイトルを直訳すれば、「たった一回の中絶でも、後に未熟児を産む可能性が」といった感じで、日本語のタイトルとはニュアンスが若干違っています。「致命的なリスク」と言うと、中絶をした女性が死ぬのか?と思ってしまいそうですが、次の妊娠時に未熟児出生とそれによる胎児/新生児死亡率が高まるという話のようです。情報源の冒頭にある主な調査結果を訳すと、次のようになります。

・第1四半期(だいたい妊娠初期3か月)に1度中絶した場合、将来的に未熟児出生に至る可能性が37%高まる
・4回中絶をした女性でも1回だけ中絶した女性と未熟児出産のリスクが変わることはない

ちなみに薬を使った中絶の場合は、そうしたリスクがないそうです。