リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

Women’s Lives, Women’s Rights: Strengthening Access to Contraception Beyond the Pandemic

All Party Parliamentary Group on Sexual and Reproductive Health in the UK

イギリスには党派を超えたセクシュアル&リプロダクティブ・ヘルスを検討する議員グループがあるのですね。この9月に『ウィミンズ・ライヴズ、ウィミンズ・ライツ:パンデミックを超えて避妊へのアクセスを強化する』という報告書が出ていました。

エグゼクティブ・リポートの冒頭を試訳します。

 以前の世代に比べて、現代の女性の性行動はますます早期化している一方、出産のタイミングはますます遅くなっています。子どもは少なくていいという女性たちの願望も考慮すると、大多数の女性が人生のうち生殖可能な30年間の大半を妊娠を防ごうと努力することになります。
 イギリスの人口の51%を女性が占めていることを思えば、人々に公平に避妊へのアクセスを提供することは公衆衛生上の優先課題です。
 避妊の利用率が増加すれば意図しない妊娠が減るということは、おびただしい数の研究によって証明されています。避妊手段を提供することは、莫大な経済的および公衆衛生上の利益をもたらします。パブリック・ヘルス・イングランドの推定によれば、避妊に1ポンド費やす毎に、今後10年間にわたって9ポンドの公的資金の節約になります。つまり避妊は、公衆衛生上の介入の中でも最もコスト効果が高い施策のひとつなのです。

こうやって、きちんとエビデンスに照らして、党派を超えた議員で政策を決定していく国が本当にうらやましいです!
Women's Lives, Women's Rights: Executive Summary - Faculty of Sexual and Reproductive Healthcare