リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

法務省とのやりとりの一幕

12月9日に法務省厚労省の担当者を招いて開いた院内集会で

中絶薬を「活かす」ためには、法の変更が不可欠だということを知ってください。


……それをいくら言っても、法務省の役人は「刑法堕胎罪の保護法益は胎児の生命と身体」と繰り返します。6度目に同じ言葉を言ったとき、私はうんざりして「法務省の『胎児』の定義は何ですか」と切り返しました。すると、役人はあわてて『六法全書』を猛スピードでめくり始めました……会場にいた女性議員や参加者たちは口々に、「(妊娠)何週目から胎児ですか?」「胚も胎児ですか?」「受精卵はどうですか?」と質問を放ちました。答えはありません……最後に「考えたこともないのですね?」と私が釘をさすと、役人は動きを止めて下を向いてしまいました。


すかさず、参加していた議員の一人が言いました。「胎児がいつからか、というのを言えないのは、ショッキングに受け止められたという認識を持つべきだ。堕胎罪というハードルを越えないと、中絶薬がせっかく日本で初めて承認されても『使えないのだ』と。そこが受け止めてほしいところなんですよ。あらゆる女性が『産まない選択』をしたときに、(より安全な)中絶ができるようになるにはどうしたらいいかってことを一緒に考えてほしい」。


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