リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

Post-Abortion Syndromeの提唱者David C Reardonの論考

眉唾で読みましょう

The abortion and mental health controversy: A comprehensive literature review of common ground agreements, disagreements, actionable recommendations, and research opportunities

Abstructを仮訳します。

中絶とメンタルヘルスに関する論争は、受け入れられている事実をどのように解釈するのが最善かに関する2つの異なる視点によって推進されています。データを解釈するとき、中絶とメンタルヘルス支持者は、中絶に関連するリスクを強調する傾向があり、一方、中絶とメンタルヘルス最小化論者は、より否定的な結果との相関関係の主要な説明として、既存の危険因子を強調する傾向があります。それでも、両者は、(a)中絶は、中絶歴のない女性と比較して、精神疾患の割合の上昇と一貫して関連している、(b)中絶の経験は、少なくとも一部の女性の精神衛生問題に直接寄与している、という点で一致しています。(c)中絶後に精神衛生上の問題を抱えるリスクが最も高い女性を特定する、既存の精神疾患などの危険因子があり、(d)中絶後の精神疾患がどの程度まで中絶それ自体に起因しているかを明確に特定できる方法でこの分野の調査を行うことは不可能である。よりニュアンスの異なる不一致の領域は、長く取り上げられています。研究やさらなるコンセンサスの妨げとなるものには、(a)中絶と精神的健康リスクに関する複数の経路、(b)ポジティブとネガティブな反応の同時発生、(c)時間軸や反応の程度の不確定性、(d)用語の不十分な定義、(e)因果関係の複数の要因、(f)イデオロギーや異なるタイプの女性への不釣り合いな曝露による固有の先入観、が挙げられます。共同研究のための提言としては、(a)混合研究チーム、(b)どの研究者も利用できる全国縦断前向き研究の共同企画、(c)データ共有と再解析基準のより良い遵守、(d)より広範な研究課題リストへの注目、が挙げられる。