リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

令和 4 年 11 月 9 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構の「審査報告書」

審査の結果、出した総合評価

メフィーゴパックのパブコメ時資料として提供されている令和 4 年 11 月 9 日付けの 独立行政法人医薬品医療機器総合機構の「審査報告書」の1-2頁に以下の「審査結果」が書いてある。

[審査結果]
 別紙のとおり、提出された資料から、本品目の子宮内妊娠が確認された妊娠 63 日(妊娠 9 週 0 日)以下の者に対する人工妊娠中絶に関する有効性は示され、認められたベネフィットを踏まえると安全性は許容可能と判断する。
 以上、医薬品医療機器総合機構における審査の結果、本品目については、下記の承認条件を付した上で、以下の効能又は効果並びに用法及び用量で承認して差し支えないと判断した。


[効能又は効果]
 子宮内妊娠が確認された妊娠 63 日(妊娠 9 週 0 日)以下の者に対する人工妊娠中絶


[用法及び用量]
 ミフェプリストン錠 1 錠(ミフェプリストンとして 200 mg)を経口投与し、その 36~48 時間後の状態に応じて、ミソプロストールバッカル錠 4 錠(ミソプロストールとして計 800 μg)を左右の臼歯の歯茎と頬の間に 2 錠ずつ 30 分間静置する。30 分間静置した後、口腔内にミソプロストールの錠剤が残った場合には飲み込む。


[承 認 条 件]
1. 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
2. 本剤が母体保護法指定医師のみにより使用されるよう、関連団体等と連携して流通等の管理を実施することも含め、必要な措置を講じること。


別紙として、令和4年9月30日付の「申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等」をまとめた『審査審査報告(1)』p.1~p.75、「専門協議及びその後の気候における審査の概略」をまとめた『審査報告(2)』p.76~p.80、『略語等一覧』p.i~p.iii、及び令和4年11月18日付の独立行政法人医薬品医療機器総合機構の『審査報告書の修正表』がある。


『審査報告(2)』の80頁には、総合評価として次の通り書いてある。

3. 総合評価
 以上の審査を踏まえ、機構は、下記の承認条件を付した上で、以下の効能・効果及び用法・用量で本品目を承認して差し支えないと判断する。なお、本品目は新有効成分含有医薬品及び新投与経路医薬品であることから、再審査期間は 8 年、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当せず、ミフェプリストンの原体及び製剤、並びにミソプロストールの製剤はいずれも劇薬に該当すると判断する。


[効能・効果]
 子宮内妊娠が確認された妊娠 63 日(妊娠 9 週 0 日)以下の者に対する人工妊娠中絶


[用法・用量]
 ミフェプリストン錠 1 錠(ミフェプリストンとして 200 mg)を経口投与し、その 36~48 時間後の状態に応じて、ミソプロストールバッカル錠 4 錠(ミソプロストールとして計 800 µg)を左右の臼歯の歯茎と頬の間に 2 錠ずつ 30 分間静置する。30 分間静置した後、口腔内にミソプロストールの錠剤が残った場合には飲み込む。


[承 認 条 件]
1. 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
2. 本剤が母体保護法指定医師のみにより使用されるよう、関連団体等と連携して流通等の管理を実施することも含め、必要な措置を講じること。


以上

「新有効成分含有医薬品及び新投与経路医薬品であることから、再審査期間は 8 年」の根拠は以下。
○新有効成分含有医薬品の再審査期間について(平成19年4月1日)


以下の資料では、新投与経路医薬品は6年となっている。
特定保健用食品の表示許可制度専門調査会(H23.2.28)資料5「再審査制度・再評価制度について」

国内第Ⅲ相試験(LP010 試験)における人工妊娠中絶の不成功の定義に相当する、外科的処置(掻爬法)後に追加の外科的処置が必要だった症例の割合は、本邦で 2.4%(BMC pregnancy and Childbirth 2020; 20: 695)と報告されており

ここで紹介されているBMCの雑誌記事については、別稿にまとめる。