リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

出産一時金 値上げしてもいたちごっこ

あちこちで報じています

DIAMOND ONLINE
岸田首相「異次元の少子化対策」は小手先?出産費用は抜本対策が必要だ
早川幸子:フリーライター
ライフ・社会
知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴
2023.1.20 3:25
 一時金は、サラリーマンが加入する健康保険組合や、自営業者などが加入する国民健康保険から支給されるもので、その原資は、原則的に加入者から集めた保険料だ。健保・国保のいずれの組合も厳しい財政運営を強いられている。そのため、過去の出産育児一時金の引き上げ時は、平均的な出産費用に沿う形で、給付額が決定されていた。


給付金の引き上げで対応しても いたちごっこに終わる可能性が高い
 今回の見直しも、当初は40万円台の半ばまで引き上げることを目指していた。だが、岸田首相自らが大幅な増額を指示したことで、政治判断によって、出産費用の平均を上回る50万円という給付額が決定したのだ(産科医療補償制度に未加入の医療機関で出産した場合などは48万8000円)。

朝日新聞デジタル記事
アピタ
増える出産費用、都内は平均53万円 一時金上げても、いたちごっこ
有料記事
村井隼人2022年5月16日 12時00分
出産育児一時金を費用が上回る状況が続く
 出産費用が高額で負担になっているとして、自民党議員連盟が16日、「出産育児一時金」の増額に向けた要望書を岸田文雄首相に手渡しました。出産費用はどれくらいかかり、負担を軽くする仕組みはどうなっているのでしょうか。

 Q 出産にかかる費用が増えているの?
 A 増加傾向にあるんだ。厚生労働省の調査(2019年度)では、公的病院で最低限必要な出産費用は平均44万4千円で、12年度から1割増えた。都市部で高騰(こうとう)が目立ち、最も高い東京都の平均53万7千円に対し、最も低い鳥取県は平均34万1千円。民間団体の調査で、61万円以上かかった人が半数近くを占めたというデータもあるんだ。
 Q 保険は使えないの?…

日本経済新聞
いたちごっこの出産育児一時金上げ 保険適用が課題に
編集委員 柳瀬 和央
2022年12月19日 5:00 [有料会員限定]
出産した人に公的医療保険から原則42万円を支給する出産育児一時金について、岸田文雄首相が2023年度から同50万円に引き上げると表明した。出産費用を賄えるようにして子育て世代を支援するのが目的だが、1994年に30万円でスタートした一時金の引き上げは今回で実質的に5回目。右肩上がりで増えている出産費用を追いかける「いたちごっこ」の色合いが濃い。自由診療の出産を保険適用して公定価格を定めるなど根本...

日テレニュース
“一時金”アップで出産費用「便乗値上げ」……医療機関「このタイミングなら」「全て値上げで苦しい」 国は費用“見える化”へ
1/12(木) 10:37配信

4月からの「出産育児一時金」増額を受け、出産費用を引き上げるクリニックがあります。ネット上では「便乗値上げでは」という声が相次ぎます。これまでを振り返ると、一時金も費用も上がり続け、いたちごっこの様相です。この背景や国の対策を考えます。


■一時金増で値上げ...「便乗では」の声

有働由美子キャスター
「ネット上で今、『便乗値上げじゃないか』といった声が相次いでいます。出産にかかる費用を助成する『出産育児一時金』は今、原則42万円ですが、4月から8万円上がって50万円になります。それに伴って、4月から値上げを決めたクリニックもあります」

小栗泉日本テレビ解説委員
「例えば千葉県のクリニックでは4月から自然分娩の費用が5万円上がって55万円になります。埼玉県や大阪府のクリニックでは、3万円上がって60万円に引き上げるところがありました」


■「いたちごっこ」の歴史...事情は?

小栗委員
厚生労働省の資料によると、出産育児一時金は1994年の当初30万円でしたが、2006年に35万円、2009年1月に38万円と増額。ただ出産費用も増額していて、一時金が上がれば出産費用も上がっています。専門家の間では『いたちごっこだ』との指摘もあります」

有働キャスター
「便乗値上げ、実際はどうなのでしょうか?」

小栗委員
「値上げを決めたクリニックに聞いてみました。埼玉県のクリニックからは『医療機材の値段だけ見ても 10%前後上がった。便乗と言われても仕方ないが、本当は値上げしたくない』という声が上がりました」
「一方で、大阪府のクリニックは『全て値上げしていて苦しい。一時金が増えるタイミングであれば、妊婦の負担も抑えられるので値上げに踏み切った』と話していました」

有働キャスター
「こういう事情があるにしても、支給額を上げるのであれば、妊婦さんに少しでも届いた方がいいなと思いますが...」


医療機関ごとの「出産費用」公表へ

小栗委員
「そこで厚労省で示されたのが、出産費用の『見える化』です。例えば出産費用の平均額や、無痛分娩管理料の平均額などを、全国の医療機関ごとに一覧にして、来年4月をメドにホームページで公表することが検討されています」

有働キャスター
「分かりやすいですね」

小栗委員
社会保障に詳しい日本総研主席研究員の西沢和彦さんは『出産するところを選択しやすくなるし、いたちごっこを止めるためには良いと思う』と話しています」
「一方で『料金だけで比べられると、妊婦の数が少なく 1 人あたりの値段が上がってしまう地域などへの公平性をどう保つのかが疑問だ』とも指摘しています」