リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

1999:日本における避妊ピルの合法化は主要な避妊方法としての人工妊娠中絶への依存を減らす

Washington International Law Journal, Vo..8, No.3, 9-1-1999

Legalization of the Birth Control Pill in Japan Will Reduce Reliance on Abortion as the Primary Method of Birth Control
Evy F. McElmeel

1999年までのコンドームとリズム法しかなくピルのなかった日本が、実質的に「中絶で避妊をしていた」と海外から見られていたことがよくわかる論文。

要旨を仮訳します。

要旨:国連は、さまざまな避妊法を利用できることは基本的人権であり、避妊の目的は妊娠の終了ではなく妊娠の予防であり、人工妊娠中絶は避妊法として容認できないと定めている。最近まで、日本ではコンドームとリズム法だけが合法的な避妊法であった。これらの避妊法の失敗率が高いことと、オンデマンドで中絶ができることが相まって、日本では中絶が事実上の主要な避妊法となっていた。経口避妊薬の禁止を廃止するという日本政府の最近の決定により、日本における人工妊娠中絶の数は減少するだろう。