リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

生殖発生毒性試験とは

いくつかの定義

 生殖発生毒性試験とは、化学物質の生殖毒性と発生毒性を調べる試験です。 生殖毒性は、雌雄の親の性行動、性成熟、受精、妊娠、出産、哺育等の毒性影響です。 発生毒性は、受精前、出生前、出生後から死に至る一連の児の発生過程における、早期死亡、形態異常、発育遅延、行動機能異常の毒性影響です。
日本バイオアッセイ研究センター

生殖発生毒性試験
 催奇形性/繁殖試験などの生殖発生毒性やげっ歯類における子宮肥大試験/ハーシュバーガー試験などの内分泌かく乱物質に関する各種の試験を承っております。
 生殖発生毒性試験は、被験物質が親世代の生殖機能や次世代の発生に及ぼす影響を調べる特殊毒性試験の一つで、生殖器(病理検査や重量)、配偶子(精子卵子の数、生存率、運動性)、交尾(性周期、交配成績)、着床、胎児(奇形、発育、体重)、次世代動物(機能発達、生殖能力)、性ホルモンなど、評価ポイントが多岐にわたるため、非常に複雑です。
生殖発生毒性試験|安全性試験|株式会社安評センター by トランスジェニックグループ

J-STAGEトップ/日本薬理学雑誌/130 巻 (2007) 1 号/書誌
創薬シリーズ(3) その1 化合物を医薬品にするために必要な安全性試験
生殖発生毒性試験
三分一所 厚司

抄録
 生殖発生毒性試験の目的は,医薬品の生体への適用が生殖に対する何らかの影響を明らかにしてヒトにおける生殖への安全性の評価に利用される.試験を実施するには,生殖発生毒性試験法ガイドラインに従って実施する必要があり,多くの医薬品については,(1)交配前(雌雄)から交尾,着床に至るまでの薬物の投与起因する毒性および障害を検討する,受胎能および着床までの初期胚発生に関する試験(I試験),(2)着床から離乳までの間薬物を投与し,妊娠/授乳期の雌動物,出生児の発生に及ぼす悪影響を検出する,出生前および出生後の発生ならびに母体機能に関する試験(II試験),(3)着床から硬口蓋の閉鎖までの期間中雌動物に薬物を投与し,妊娠動物および胚・胎児の発生に及ぼす悪影響を検出する,胚・胎児発生に関する試験(III試験)の3試験が用いられている.これらの試験は薬物の開発の過程に合わせて実施することになる.