リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

拙稿「日本の妊娠中絶と女性の権利」が『女性白書2023』に載ります

中絶問題の基本から最新情報まで

『女性白書2023』日本婦人団体連合会編 ほるぷ出版 8月24日に発売されます。私の論考「日本の妊娠中絶と女性の権利」も載っています。

小見出しを紹介します。
・日本の優生保護法体制
・代々受け継がれてきた搔爬法
・画期的な中期中絶方法?
優生保護法改定を巡る論争
・プレグランディンとミソプロストール
・経口中絶薬に厳重管理を求めた医会

初めて中絶問題について読む人にも分かるように基本を押さえ、最新情報まで5ページにぎゅうっと詰め込みました。経口中絶薬が、劇薬指定されている中期中絶薬プレグランディンに合わせて「厳重管理」するよう医会が求めた話は意外と知られていないように思います。

この中期中絶薬は、世界ではミソプロストール(経口中絶薬の第2剤)にすっかり置き換えられており、単独でも中絶に使えるけれども、ミフェプリストンと組み合わせた方がより確実で早く中絶が終わることが判明しています。妊娠初期の掻爬法だけではなく、日本の中絶は中期についても周回遅れなのです。
『女性白書2023』