リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

自己管理妊娠初期内科的中絶

Pubmedで"self-managed early medical abortion"で検索すると……7本ヒット

本日参加したオンライン講義でお話しされたLesley Hoggartさんの研究も出てきました。
タイトルと概要を仮訳します。

家族計画サービスにおける救急医療の進化する役割

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The evolving role of emergency medicine in family planning services.
Preiksaitis C, Henkel A.
Curr Opin Obstet Gynecol. 2023 Dec 1;35(6):484-489. doi: 10.1097/GCO.0000000000000908. Epub 2023 Aug 17.
PMID: 37610990 Review.


家族計画サービスにおける救急医療の進化する役割


要旨
レビューの目的
 救急部は、さまざまな医療サービスを受けるために不可欠なアクセスポイントとして機能している。この総説では、救急部における家族計画および生殖医療サービスの最近の拡大について検討する。

最近の知見
 早期妊娠喪失(EPL)、中絶ケア、避妊管理を求めて救急部を受診する患者が増加している。包括的なEPL管理を受けられるかどうかは、おそらく医療提供者の知識や訓練が不足しているために大きく異なっている。特に遠隔地では、薬物管理に関する情報の提供や子宮吸引に関するトレーニングなどの教育的介入が、この管理を標準化する可能性がある。中絶を制限する法律は、安全でない中絶や自己管理による中絶に関連した合併症のために救急外来を受診する患者の変化や増加を懸念させる。救急医療提供者は、触らない中絶や自己管理による中絶を開始する前に、事前に超音波検査で子宮内妊娠を確認せずに受診する患者が増えることを予期すべきである。特に小児患者では、救急外来受診時に避妊カウンセリングを行う役割があるかもしれない。ウェブベースの介入や救急外来をベースとした避妊カウンセリングのカリキュラムなど、新しい戦略は、そうでなければ診療所で生殖医療を受けようとしない患者にもアプローチするのに役立つかもしれない。


まとめ
 救急医療と生殖医療の交差点は、患者中心の家族計画ケアを即座に提供するための有望なフロンティアである。これらのアプローチを改良し、格差に対処し、変化する生殖医療の状況に対応するためには、継続的な研究と医療者教育が必要である。