リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

「子宮手術、出血止まらず死亡 慈恵医大医師ら書類送検…業務上過失致死容疑」との記事を読売新聞のサイトで見つけました。

 東京慈恵会医大付属病院(東京都港区)で2003年12月、子宮の手術を受けた同病院の女性医師(当時38歳)が死亡した事故で、警視庁愛宕署は7日、執刀した同病院産婦人科の男性医師(43)と、渋谷区内の産婦人科医院の男性院長(48)の2人を業務上過失致死容疑で書類送検した。

被害者も医師だったのですね……。

 調べによると、男性院長は同年12月10日、渋谷区内の産婦人科医院で、女性医師の胎内で死亡した胎児を摘出する手術をした際、誤って子宮と小腸を傷つけ、穴を開けた。男性医師は、子宮からの出血が止まらなくなって慈恵医大病院に転院した女性医師に止血措置を施した際、子宮の穴は処置したものの、小腸の傷を見逃した疑い。女性医師は22日後、多臓器不全で死亡した。

 同署では、こうした医療ミスが重なった結果、女性が死亡したと判断した。
(2006年11月8日 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20061108ik03.htm

2つのミスが重なったゆえの不幸です。摘出手術とは開腹手術だった可能性もありますが,日本の初期中絶でしばしば用いられるD&Cという外科手術による子宮や小腸への穿孔だった疑いも否定できません。

なお,単純な疑問として,なぜ3年も前の事故が今になって書類送検されたのでしょうね。遺族が問題を訴え続けていたのでしょうか……?