リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

ヤーズ・フレックス配合錠に関する資料 バイエル薬品株式会社

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)のサイトで見つけた資料

おそらくヤーズ・フレックスの認可を求めてバイエル社からPMDAに提出された資料なのだろう。全221ページにも上る分厚い書類の中に、興味深い記述を見つけた。

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尋常性ざ瘡とはニキビのことだ。


同じページに次の記述がある。

現在、オーストラリア、ドイツ、コロンビア、チリ及びロシアの5ヵ国で販売されている。

オーストラリアでは2020年1月1日から販売中止になっている。
https://apps.tga.gov.au/Prod/msi/Search/Details/ethinylestradiol


なので、この報告書が提出された時点で、販売している国は最大で4ヵ国しかない。つまり、ここに示されている17ヵ国の承認国のうち13ヵ国が何らかの理由で販売を取りやめていることになる。

古くなったためか、はたまた問題があったのか?

2011年のカナダでは、YazとYasminを服用していた女性23人が死亡したとの報道がある。
www.cbc.ca

Health Canadaは、Drospirenoneを成分とするYazやYasminが、Levonorugesterolを成分とする避妊薬より血栓症が1.5-2倍高いとの報告をしている。
https://www.healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2011/13563a-eng.php

アメリカではバイエル社に対する莫大な数の訴訟が起こり、同社が賠償金を払っている。
www.bostonglobe.com

そのような薬を日本で今さら大々的に導入するというのは、本当に大丈夫なのだろうか?