リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

望まない妊娠で罪に問われる女性たち

最近のニュースを振り返ってみました。

昨日、もう一つ別の事件もありました。

産婦人科に乳児置き去り、大阪 命に別条なし、カメラに女性の姿
1/28(木) 21:47配信
共同通信
 大阪市旭区産婦人科医院に25日未明、置き去りにされた生後間もない乳児が見つかっていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。大阪府警が保護責任者遺棄の疑いで捜査している。乳児にけがはなく、命に別条はない。
 捜査関係者によると、乳児は男児で、医院の職員通用口前で新聞配達員の男性が見つけた。男児は毛布にくるまれ、書き置きなどはなかった。発見の数時間前には、医院の防犯カメラに何かを抱えて通用口に向かう女性の姿が写っており、府警が行方を追っている。
 配達員によると、午前4時ごろ、新聞を届けるため通用口を訪れると、水色の毛布に丁寧にくるまれた男児がいた。

ショッピングモールのトイレで出産し殺害か 女子高校生を逮捕
NHK NEWS WEB 2021年1月28日 12時02分
 先月、栃木県小山市のショッピングモールのトイレで赤ちゃんを出産して殺害したとして、栃木県内に住む17歳の女子高校生が殺人の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、先月18日の午後、栃木県小山市のショッピングモールに友人と買い物に来ていた県内に住む17歳の女子高校生が、トイレで男の赤ちゃんを出産しました。
 一緒にいた友人がショッピングモールの関係者に助けを求め、通報を受けて駆けつけた消防が倒れていた女子高校生と赤ちゃんを病院に搬送しましたが、赤ちゃんは死亡したということです。
 警察によりますと赤ちゃんの首には5センチほどの切り傷があり出血によって死亡したとみられ、トイレの個室内にははさみが落ちていたということです。
 警察は出産後に入院していた女子高校生から事情を聴くなど捜査を進め、赤ちゃんをはさみで殺害した疑いがあるとして、28日殺人の疑いで逮捕しました。
 これまでの調べで女子高校生は、妊娠に気付いていたものの医療機関を受診していなかったと見られるということで、警察は赤ちゃんが死亡した詳しいいきさつを調べることにしています。

NHK WEB特集 誰にも言えなかった妊娠
2020年12月8日 17時14分
彼女はなぜ、生まれたばかりのわが子を殺害したのか。
 就職活動をしていた時に、自分が産んだ赤ちゃんを殺害して公園に埋めたとして、神戸市の元女子大学生が逮捕された。彼女の夢は、航空会社の客室乗務員になることだったという。くしくも、赤ちゃんを出産し、そして殺害したのは羽田空港のトイレだった。取り調べに対して「妊娠のことを誰にも言えなかった」と話した、彼女の思いとはー。(社会部警視庁担当記者 藤田公平 岡崎瑤)

公園で見つかった赤ちゃん
 時は、1年前の去年11月にさかのぼる。
 東京・港区の区立イタリア公園。
 公園の茂みに何かが埋められているのを近くの人が見つけた。通報を受けた警察官が確認すると生まれたばかりの女の赤ちゃんだった。
 「誰がこんな所に」赤ちゃんには窒息した痕があり、生まれてまもなく殺害され、遺棄されたことがわかった。警視庁は、周辺の防犯カメラの映像を調べ、公園に出入りした人物を徹底的に洗った。その数、およそ3万人にのぼったという。
 捜査が進むと、容疑者として意外な人物が浮上した。
 画像を解析し、赤ちゃんが遺棄された時間帯に公園に出入りしていた姿を追っていくと、神戸市に住む当時22歳の女子大学生に行き着いたのだ。

19歳、出産直後に子ども殺した疑い 窓から投げ捨てか
中山直樹
2019年10月11日 2時09分 朝日新聞デジタル
 岩手県矢巾町の自宅で出産したばかりの男児を屋外に投げ捨てて殺害したとして県警は10日、無職の少女(19)を殺人容疑で逮捕し、発表した。投げ捨てたことは認めているが、殺意を否認しているという。
 少年課によると、少女は5月1日午前7時半ごろ、自宅1階のトイレで男児を出産し、トイレの窓から外に投げ捨てて殺害した疑いがある。トイレで下半身から出血している少女を家族が発見し119番通報。数時間後、土の上で横たわる裸の男児が心肺停止状態で見つかった。へその緒と胎盤が付いた状態で、頭部には外傷があったという。
 少女に夫がいたかどうかについては、県警は「少女の特定につながる」として明らかにしていない。

誰にも知られず3カ月で消えた命 父不明、トイレ出産、出生届もなく…孤立した母 | 毎日新聞
毎日新聞2020年8月22日
 東京都台東区のマンションで7月、生後3カ月の女児が母親に自宅に置き去りにされ、亡くなった。出生届が出されないままの短い命だった。母親は、父親が誰か分からない女児を自宅で産んで育てようとしたが、子どもがいることを周囲に打ち明けられず、孤立を深めていた。【土江洋範、最上和喜、鈴木拓也】

「子育ての仕方、分かっていなかったか」
 「娘の意識がない」。警視庁に保護責任者遺棄容疑で逮捕された母親のマッサージ店員、坂元愛容疑者(30)=鑑定留置中=は7月23日午前10時10分ごろ、勤務先から帰宅して119番した。長女は搬送先の病院で死亡が確認された。司法解剖で死因は判明しなかった。胃には母乳が残り、暴行をうかがわせる痕はなかった。
 坂元容疑者は帰宅するまでの約16時間、長女を自宅に放置したとして逮捕された。「生活費を稼ぐために、寝かせてから仕事に行った。出かける時は生きていた」と供述したという。
 知人らによると、坂元容疑者は東京都出身。私立大を中退した後は定職に就かず、居酒屋やファストフード店などでのアルバイトで生計を立てていた。
 状況が大きく変わったのは今年2月ごろ。体調の変化に気づき、妊娠を疑い始めたが、「父親は誰か分からなかった」。捜査関係者によると、ごく一部の友人には妊娠について相談したが、中絶できる時期を過ぎていることが分かり、この話をすることはなくなったという。坂元容疑者は調べに、当時の心境を「妊娠に気づいているような、でも、気づきたくないような。現実逃避をしたかった」と供述したという。一度も病院に行かないまま、4月、自宅のトイレで長女を産んだ。
 友人や近所の人は取材に対し、出産を知らなかったと口をそろえる。2月に会ったという以前の勤務先の同僚の20代の男性は「いつもと変わらずに明るく、おなかが大きいことも分からなかった。子どもの話なんて一切出なかった」と振り返る。「周囲に気を使わせたり、干渉されたりするのを嫌がったのかもしれないが、悩んでいたのなら相談してほしかった」と話す。近所の人も「子どもがいるとは気づかなかった」と事件に驚いた。
 実家との関係も薄かったようだ。坂元容疑者は2019年12月のフェイスブックへの投稿で、実家の母親から「勤務先で孫がいないのは私だけ。同僚の会話に入れないの可哀そうと思わないの? 年ごろだから早くしないと子どもを産めなくなるよ」と言われたことを明かし、「そんな人に孫を見せたくない。妊娠してもおろす」と不快感をにじませていた。年末年始に帰省を求められても「死んでも帰らない」と書き込んだ。

突然の告白、18歳の娘が出産 育児放棄で祖母が「母」に
【連載】家族のかたち 里親家庭の今(1)
2019/10/20 11:00 (JST)2020/9/30 14:25 (JST)updated
©株式会社長崎新聞社
 偏差値は70以上、難関大学合格も間違いなしの優秀な生徒だった。進学校に通っていた高校3年(当時)の娘からの突然の告白に、驚きを隠せなかった。
 関西地方に娘と暮らしていた3年ほど前。夏休み前のある日の夕方、学校から家へ帰る車の中に明るい声が響いた。

 「妊娠したんよ」

 シングルマザーの千恵さん=50代、仮名=はハンドルを握ったまま、たじろいだ。1歳上の彼氏がいることは知っていた。「でも、まさか」。結婚するために計画した妊娠だった。
 両家で話し合い、結婚を前提に出産することを決めた。学校は事情を理解し、リポート提出で卒業させてくれた。だが、明るい未来は急転する。妊娠40週ごろ、優しかった彼氏が豹(ひょう)変(へん)。暴力が始まり、ついには「(子どもは)いらない」と言い放ち、玄関で彼女を突き飛ばした。彼女自身が児童相談所に通報。すぐに彼氏と引き離された。
 暴力を受けたにもかかわらず、娘は彼氏への思いを断ち切れないでいた。出産当日。立ち会うはずだった彼氏は、電話にさえでなかった。彼氏の名を叫び、泣きながら男の子を出産。本来ならば幸せに満ちた瞬間のはずだが、千恵さんは娘の姿を見るのが「本当につらかった」。
 出産後はうれしそうな顔をしていた娘。だが、日がたつにつれ、予想していない事態が起きてしまう。「1人では育てられない」。娘が育児を放棄し、子どもに全く関心を示さなくなってしまった。
 困り果てた千恵さんは、児相に相談。男の子は関西の乳児院に預けられることになった。入所から半年が過ぎたころ、児相からある提案を受ける。「養子という形にしてはどうですか」
 「親である娘が育てることが一番いい。でも無理なものは無理。誰かが保護者にならなければいけない」。千恵さんは悩み抜き、祖父母などが親代わりになる「親族里親」として受け入れることを決断した。
 両親にも協力してもらうため、2年前の秋、故郷長崎に戻った。男の子は乳児院での生活を終え、今年2月、千恵さんの元で「親子」としての生活が始まった。

乳児遺棄容疑で17歳2少女逮捕 荒川の河川敷
2019年8月26日 16時00分
 生後間もない乳児の遺体を遺棄したとして、警視庁捜査一課は二十六日、死体遺棄の疑いで、いずれも十七歳で東京都内の少女二人を逮捕したと発表した。逮捕は二十五日。一課によると、二人は高校生とアルバイトで友人関係。二人とも容疑を認め、出産した少女は「遺棄した前日の深夜に自宅で産んだ」と供述している。
 逮捕容疑では、六月二十四日ごろ、東京都足立区千住曙町の荒川河川敷の草むらに、男児の遺体を遺棄したとされる。一課によると、死亡した男児の父親は「援助交際でできた子ども」と説明している。現場近くの防犯カメラに、電車で近くの駅を訪れた少女らの姿が写っていた。少女の家族は妊娠や出産に気付かなかったという。

駅に乳児遺体遺棄、母に執行猶予 交際相手が養育費支払い拒否、死産…「母のみ非難できず」/さいたま地裁2018/11/21 06:48 (JST)
©株式会社埼玉新聞社
 乳児の遺体を埼玉県坂戸市内の駅構内のコインロッカーに遺棄したとして、死体遺棄の罪に問われた鶴ケ島市の無職の母親(35)の判決公判が20日、さいたま地裁で開かれ、石井俊和裁判官は懲役2年、執行猶予3年(求刑・懲役2年)を言い渡した。
 判決理由で石井裁判官は、交際相手が子の認知や養育費の支払いを拒んだことに加え、死産だったことから「精神的に追い詰められた状態で犯行に及んだことは明らかで、母親のみを非難するのは相当ではない」と指摘。コインロッカーに乳児の遺体を放置したことを「身勝手で無責任な行為」としながらも、母親が反省していることや、家族が遺骨の供養を約束していることなどを考慮して、執行猶予付き判決を言い渡した。
 判決によると、母親は8月25日午前9時ごろ、坂戸市東武東上線北坂戸駅構内のコインロッカーに、同月6日ごろに出産した乳児の遺体が入った手提げバッグを放置し、遺棄した。