リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

院内集会「中絶薬の認可を前に今こそ知りたいWHO新ガイドラインと中絶薬」について

5月10日 参議院議員会館で開催:申込受付中 お急ぎください!

現地参加・オンライン視聴共にお申込みください。(人数制限有)

5月10日(火)院内集会「WHO新ガイドラインと中絶薬」

主催RHRリテラシー研究所
https://www.rhr-literacy-lab.net/
rhr.lit.lab@gmail.com
協賛 #もっと安全な中絶をアクション

案内:

 今年3月8日、WHOが最新のエビデンスを統合し、従来の中絶ガイドラインに置き換わる画期的な内容の『中絶ケア・ガイドライン』を発表しました。単なる「安全な中絶」を超え、女性と少女の人権保障を重視した包括的な中絶ケアを医療提供者に推奨する新たな枠組みを示すと共に、中絶に関する法制度と医療のありかたについて50項目を超える推奨事項が示されています。
 おりしも国内初の中絶薬承認と運用について検討が進められている現在、WHO新ガイドラインの内容と日本の実態との乖離について問題意識を共有し、厚生労働省および法務省の担当者と意見交換をさせていただく院内集会を開催することにいたしました。
 どなたでもご参加いただけます。特に、この問題に関心のある国会議員のみなさまには奮ってご参加いただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。



1.日時   5月10日(火)16:00~17:30

2.場所   参議院議員会館 B107会議室(地下1階)

3.参加者  関心のある一般市民、国会議員に参加を呼びかけ中です

4.内容   16:00~16:15 塚原久美よりWHO新ガイドラインの概要の説明
       16:15~17:30 厚生労働省法務省担当者との意見交換会

5.意見交換の主な論点 
① 安全な中絶にアクセスできることは、女性と少女の健康を守るために重大である。
 中絶を制限している法律は撤廃し、慣習的に行われている時代遅れでリスクが高く危険な方法はWHOの推奨する安全な中絶に置き換えなければならない。
② 中絶を必要とするすべての人が、尊厳をもって安全な中絶にアクセスできるようにしなければならない。
 そのため、とりわけ単純なプライマリーケアレベルの介入である早期中絶については、幅広い職種の医療従事者が、訓練を受けたうえでサービスを提供できるようにし、経口中絶ピルへのアクセスを確保し、正確な情報を必要としているすべての人がそうした情報を利用できるようにすることが重要であり、遠隔医療も利用できるようにすべきである。
③ 不要で時代遅れの法的・政策的障壁は取り払わねばならない。
 具体的には、中絶を犯罪として取り締まること、第三者の同意を要件とすること、中絶可能な時期に制限をかけることなど、安全な中絶に対する医学的に不必要な政策の障壁は撤廃すべきである。女性や少女の決断とニーズを尊重し、彼女たちが偏見の目で見られたり、咎められたりすることなく、尊厳をもって扱われることを保障する中絶ケアを実現するために、母体保護法指定医師制度を見直す必要がある。
④ 中絶薬を含む中絶ケアは、必要とするすべての人が利用できるようにすべきである。
 そのためには、保険制度に統合するか何らかの公費負担で提供されるべきである。
⑤ 国連は長年の論争の末に、「人権は生まれた人のもの」という考え方を再確認しており、胎児生命の尊重をもって女性や少女の権利を制限することを否定している。
 日本でも堕胎罪廃止に向けて早急に議論を行い、法を改めるべきである。