リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

薬による中絶のためのミフェプリストンと経口ミソプロストールの併用。システマティックレビュー

Obstet Gynecol. 2015 Jul;126(1):12-21. doi: 10.1097/AOG.0000000000000897.

Mifepristone With Buccal Misoprostol for Medical Abortion: A Systematic Review
Melissa J Chen 1, Mitchell D Creinin
Mifepristone With Buccal Misoprostol for Medical Abortion: A Systematic Review

アブストラクトの一部を仮訳します。

集計・統合・結果 妊娠70日目までの女性33,846人を対象とした20件の研究を対象とした。有効率と妊娠継続率を全体として、また完了週を基準とした妊娠日数別(例:49日以下、50~56日、57~63日、64~70日)に抽出し、有害事象が報告されている場合はその内容も抽出した。妊娠63日までの約33,000件の妊娠において、ミフェプリストン投与後にミソプロストールを経口投与した場合の総合有効率は96.7%(95%信頼区間[CI] 96.5-96.8% )、妊娠継続率は 0.8%(95% CI 0.7-0.9% )であることがわかりました。妊娠64日から70日までの妊娠をした332人だけが文献に報告されており、全効果は93.1%(95%CI 89.6-95.5%)、妊娠継続率は2.9%(95%CI 1.4-5.7%)であった。現在入手可能なデータによると、ミフェプリストンとミソプロストールの投与間隔が24時間のレジメンは、24~48時間のレジメンよりわずかに効果が劣ることが示唆されています。妊娠継続中以外の理由による外科的排出の割合は、1.8%から4.2%の範囲です。輸血(0.03-0.6%)や入院(0.04-0.9%)などの重篤な有害事象はまれである。

結論 ミフェプリストンを用いた外来薬による中絶療法と、24時間から48時間後にミソプロストールを経口投与する方法は、妊娠63日までの妊娠中絶に非常に効果的です。ミフェプリストンを含み、24時間後にミソプロストールを経口投与するレジメンの臨床結果や妊娠63日目以降の妊娠を評価するためにさらなるデータが必要とされています。