リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

分からないことだらけ:サイトテック(ミソプロストール)は毒薬!? プレグランディンの「適用外使用」は医会が認定?

同じ薬なのに劇薬と毒薬??


このページの左下にあるサイトテック錠100・200_インタビューフォームの中に見られる規制区分と有効成分(メフィーゴパックに合わせて200μg錠の方を示す)

規制区分
製 剤:劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)
有効成分:毒薬


サイトテック錠 200
有効成分1 錠中
ミソプロストール 200μg
添加剤 デンプングリコール酸ナトリウム、結晶セルロース、硬化油、ヒプロメロース

あれ? ミソプロストールの有効成分が「毒薬」になってる!


一方、このページの左下でダウンロードできるメフィーゴパック内のインタビューフォームによると、ミソプロストールバッカル錠は:

規制区分
製 剤:メフィーゴ®パック
劇薬、処方箋医薬品:注)
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
本剤は母体保護法指定医師のみが使用すること
有効成分:ミフェプリストン 劇薬
ミソプロストール 劇薬


表示名 メフィーゴパック 2剤目
ミソプロストールバッカル錠200µg
有効成分 1錠中ミソプロストール200µg
添加剤 ヒプロメロース、結晶セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、硬化油

同じ有効成分の「ミソプロストール200μg」が、かたや「毒薬」であり、かたや「劇薬」となっている!


また、プレグランディン膣坐剤の医薬品インタビューフォームのⅫ. 参考資料の1.主な外国での発売状況の中で示された「承認された効能・効果」のうち、「A-1:妊娠中期の子宮内胎児死亡*における「人工流産」」の項目があり、末尾に以下のような注意書きが成されている。

*:妊娠中期の子宮内胎児死亡 (IUFD:intrauterine fetal death)について
本邦では、承認時には本剤の適応とは認められていなかったが、「1987年1月1日より妊娠中期の子宮内胎児死亡への本剤の使用を認める」との日本母性保護医協会(現 日本産婦人科医会)の見解(1986年12月15日付 日母発第310号)が出された。

えっ? 厚労省が発するのではなく、医会が薬の使用の認可権を握っているの?

そうだとしたら、ミソプロストールの追加投与についても、医会が「使用を認める」と言えばよいことになる。医会の責任は重大ではないか?