リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

精神衛生上の理由での妊娠中絶は許されないとポーランド教会が声明

女性は「子を産む機械」ではない! 精神が病んでいる時に妊娠を強制されるのは拷問に等しい

Abortion cannot be permitted on mental health grounds, declares Polish church | Notes From Poland


健康とは、単に身体的な健康(身体が正常に機能していること)を指すのではなく、精神的、社会的な全人格的な健康を意味するというのは、すでに国際社会の合意事項ではないのか。妊娠を望んでいない状態の人が、誰のために、いったん妊娠してしまった限り、何があろうと「胎児を出産まで懐胎し続けなければならない」のか? そういう状態で産んだ人が、育児の喜びを得られるだろうか? はたして産まれてきた子は幸せに生きていけるだろうか??


そして、またしても孕ませた男はなぜ免罪されているのか??? 『射精責任』を読んでほしい。


ポーランド教会は、「女性のみ」に苦悩を与えうる性差別主義を採用している。これは、自己堕胎罪を維持している日本の刑法にも通じることだ。「許されない」って、いったい誰の権限で? どんな根拠で?? カトリック教会は、19世紀まで「中絶」を黙認してきた。歴史を少しひも解いてみれば、キリスト教は、必ずしも「プロライフ=胎児の生命尊重&女性の人生より優先」ではなかったことはすぐに分かる。


医学や政治のパワーがそこには影響している……それはすでに暴かれているので、もっともっと広めていかないと!。


Abortion cannot be permitted on mental health grounds, declares Polish church | Notes From Poland

 ポーランドカトリック教会は、母親が精神衛生上の問題を抱えているという理由で中絶を許可することは、合法的でも倫理的でも女性にとって有益でもないと宣言した。これを許可することは、事実上「オンデマンド中絶の再合法化」を意味すると司教団は警告している。

 ポーランドのリプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)団体は、教会が法律の解釈を誤っているか、誤った説明をしていると主張している。