リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

G7について世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数の変動を確認する

Gender Gap Indexの値(指数)の遷移に注目すべし

World Economic Forumは、2006年にグローバル・ジェンダー・ギャップ・インデックスを初めて発表し、以来、ほぼ毎年のようにデータを公開してきた。


そこで2006年、2024年、そしてちょうど中間の年にあたる2015年の数値も抜き出して、G7の国々を比較してみた。2006年の段階ではイタリアとフランスは日本と非常に似たところにいたが、イタリアは若干改善、フランスは大幅に改善されている。

G7各国について

2006年 2015年 2024年の順に順位と指数、変動値(2024年の指数マイナス2006年の指数)
(国家の並びは2006年の順位による)
独   5位 .752 ⇒ 11位 .779 ⇒ 7位 .810 +.058
英国  9位 .737 ⇒ 18位 .758  ⇒ 9位 .789 +052
カナダ 14位 .717 ⇒ 30位 .740 ⇒ 61位 .723 +006
米国 23位 .704 ⇒ 28位 .740 ⇒ 43位 .747 +003
仏   70位 .652 ⇒ 15位 .761 ⇒ 22位 .781 +129
伊 77位 .646 ⇒ 41位 .726 ⇒ 87位 .703 +057
日本 79位 .645 ⇒ 101位 .670 ⇒ 118位 .663 +018

2006年にデータが得られた国の数は115ヵ国、2015年145ヵ国、2024年146ヵ国だった。


もともとジェンダー・ギャップ(性別による格差)の少なかったアメリカやカナダは、過去20年弱、高止まりしている印象がある。一方、フランスは不名誉な立場から抜け出そうと大奮闘して大幅に改善、イタリアは改善させようと頑張ってはいるが道半ば(保守政権になるたびにバックラッシュがあった?)、日本は何もしていないのと、この間ずっと、ジェンダー平等自民党政権であったために、指標となる数値にほとんど変動がなく、世界の他の国々が頑張っているなか、日本の順位はずるずる下がっていることが分かる。