リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

昨日,ホーム・ヴィジットでいらしたアメリカ人ご夫妻は,のっけから「わたしたちはブッシュが大嫌い,イラク問題も,戦争も最悪」と言ってくださったので,ほっとした。それどころか,わたしが大学院でやっていることを問われたので"reproductive health"の問題だと,ごく控えめに話したら,彼女のほうから熱っぽく「アメリカの中絶問題」を語り始めたのにびっくり。それどころか,「すでに会った日本人に中絶問題を尋ねたところ,『非合法だけど,普通にやっている』と言われたのだけど,本当か」と質問してきたので,これまたびっくり……。(I thought that abortion was the last topic to talk about during the dinner...)

おまけに,わたしが今,一番researchに行きたかった都市から来たご夫妻だと判明。

巡り合わせってあるのかしらね……。そんなことを思って今朝コンピュータを開いたら,出産間際の妊婦を乗せて病院に向かって必死で走っていた車をアメリカ人兵士が射撃し,妊婦も胎児も死亡したというニュースが飛び込んできた。

イラク駐留米軍、出産間際の女性を射殺=病院に向かう途中で
ライブドア・ニュース 06月03日】− AP通信によると、イラク駐留米軍が5月30日、首都バグダット北部にある検問所で、制止命令に従わなかった車を狙撃し、乗っていたイラク人女性2人が死亡していたことが分かった。このうち1人は出産間際で、サマワの病院に向かう途中だった。イラク当局者が同月31日に明らかにした。

  死亡したのは2人の子どもを持つ35歳の妊娠中の女性とそのいとこ。米軍は、同車が検問所近くの立ち入り禁止区域に侵入したことから、数回にわたって警告を行ったと説明。車を停車させるために発砲したことを認めている。

  一方で車を運転していた親族の男性は、標識や警告は何も目にしなかったと反論。全速力で病院に向かっていたとしている。女性の夫は病院で妻の到着を待っていた。女性は病院に運ばれたものの、胎児も死亡したとしている。別の親族の男性によると、米軍が道路を封鎖したのは2週間前で、検問所の設置も地元住民には広く知られていなかった。【了】
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2038934/detail

いくらなんでも,無惨すぎる……。