リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

オバマ氏に投票した信徒は告解を、と一司祭が指示??

オバマ氏に投票した信徒は告解を、と一司祭が指示」という記事が、Christian Todayに載っていました。

2008年12月09日

 【CJC=東京】米大統領選挙の争点の一つが妊娠中絶。カトリック教会は反対の立場だが、容認派のバラク・オバマ氏(民主党)に票を入れた信徒も少なくないと見られている。

 カリフォルニア州ストックトン教区モデストのセント・ジョセフ教会では主任のジョセフ・イージョ司祭が、オバマ氏に投票した信徒は、次のミサを受ける前に、告解することを考えるべきだ、と1万5000人以上いる信徒に伝えた。教区全体では20万人の信徒がいる。妊娠中絶する権利を擁護するオバマ氏の姿勢は、全米のカトリック教会に反発を呼んでいるが、司祭がこのような意思表示をしたのは、今回が初めて。

 ストックトン教区のスティーブン・ブレア司教は、イージョ司祭とは別の意見で、どのように投票したかを司祭に明かすべきだ、と思う必要はない、と言う。

 中絶支持を理由に投票したのなら問題だが、候補者が全ての問題で私たちの立場と同じなわけではないし、カトリック者のほとんどは経済問題で態度を決めたと思う、と同司教は語った。「オバマ氏に投票した司祭も多いだろうし、司教の多くもそうだったと思う」そうだ。

「中絶支持を問題に投票したのでなければ構わない」というのは、またひどい理由だと思う。わたしの知り合いのアメリカ人は、今回の選挙で、一部の民主党支持者が「中絶反対」だけで投票先を決めると、激怒していましたが……。本当にあるんですね、こういう話。そういう人たちに「政教分離って……」なんて話しかけたら、総スカン食らうんだろうな。ましてやリプロのこと研究してますなんて……禁句?

それにしても「中絶支持」といういい方もすごい。pro abortion……つまり、「中絶なんていいのよ、どんどんやって!」みたいな人なんて、まずいないはずなんだけどなぁ。