新型コロナ禍におけるアメリカの中絶状況
The New York Timesでは、中絶の権利アドボカシー・グループ「PLAN C」や「Aid Access」の「中絶送付」活動や、FDA(米食品医薬品局)が医薬品に課しているREMS(リスク評価・緩和戦略)がアクセスの妨げになっていることを報じています。
www.nytimes.com
PLAN Cのサイトで興味深いショートビデオがありました。中絶薬は世界中で使われている安全で確実な薬なのに、男性たちが政治的思惑や金のために無用な管理をしているのに対抗するために、口コミでPLAN Cを広めていこうという活動が紹介されています。英語が分からなくても、見るだけでだいたいの意味は分かると思います。
plancpills.org
Aid Accessは、トランプ政権下のアメリカで中絶規制が広がったのに対してWomen on Webの代表レベッカ・ゴンパーツ(Rebecca Gomparts)医師が作った組織で、アメリカ国内でテレメディシンをして薬を処方し、インドから薬を送付する活動を展開してきました。米FDAはレベッカに活動を中止するよう命じましたが、米国民でない彼女はそのまま活動を続けてきました。ところがCOVID-19のためにインド政府が国外への郵便を差し止めたため、現在は流産後の処置としてのミソプロストール単独の送付しか行えなくなっています。
一方、The Gynuityは、Telabortionプロジェクトを開始しており、COVID-19下でのNo-test medication abortionの具体的な処方のプロトコルも公開しています。
About the Project - Telabortion
Commentary: No-test medication abortion: A sample protocol for increasing access during a pandemic and beyond
REMSが不要な規制をかけていることに関しては、以下の2017年の論文に根拠が示されています。
Sixteen Years of Overregulation: Time to Unburden Mifeprex
その他の国の状況については、次のブログにまとめることにしましょう。