日本政府のリプロダクティブ・ライツ政策を潰した発言
昨年7月7日のブログで引用した以下の箇所:
2005年 男女共同参画基本計画(第2次)(平成17年12月決定)
8.生涯を通じた女性の健康支援
(1)生涯を通じた女性の健康の保持増進「意識の浸透」の項目が消え、(目標)の中にリプロダクティブ・ライツの説明と共に「(法に)反し中絶の自由を認めるものではない」と記す。
この出処だと思われるやりとりが2005年3月29日の参議院委員会で行われていたことが分かりました。
第162回国会 参議院 外交防衛委員会 第4号 平成17年3月29日
この委員会で山谷えり子議員が、女性のリプロダクティブ・ライツに反対しているアラブの国々などのために盛り込まれた譲歩事項を前提に、「日本においていわゆるリプロダクティブライツが認められているというような言い方は誤解を招く」と主張したのに対して、政府参考人として招致された名取はにわ内閣府男女共同参画局長が次のような発言をしたものが採用されたのだと考えられます。
議員御指摘のとおり、妊娠中絶に関しましては、国際人口・開発会議の行動計画及び北京行動綱領において、妊娠中絶にかかわる施策の決定又はその変更は、国の法的手続に従い、国又は地方レベルでのみ行うことができることが明記されているところでございまして、我が国では人工妊娠中絶については刑法及び母体保護法において規定されていることでございますので、それらに反して胎児を中絶する自由を認めるものではございません。
以来、政府は方向転換できていないわけです……情けない。