リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

Abortion Worldwide 2017: Uneven Progress and Unequal Access

Guttmacherの報告書

中絶薬に関する情報も豊富です。
Abortion Worldwide 2017: Uneven Progress and Unequal Access | Guttmacher Institute

データのあるヨーロッパの13カ国のうち9カ国では、薬による中絶のうち、組み合わせた薬による中絶が約60%から90%と、しっかりと大部分を占めている。データがあるヨーロッパの4つの国(ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ)では、薬による中絶が占める割合は、この記事を書いている時点(状況は流動的)では25%以下とかなり低くなっています131。これらの4つの国で外科的な中絶が多い理由として考えられるのは、時間もコストもはるかにかからない真空吸引を女性や業者が好むことです。実際、ミフェプリストンのコストの高さは、薬による中絶が国の医療サービスで利用可能かどうかを制限する可能性があります。例えば、専用の製品がほとんど市場に出回っておらず、競争率が低下してコストが上昇している場合、このような状況が2015年頃までオランダで見られました132。

中絶が合法的に行われている発展途上国の中には、これまで外科手術しか選択肢がなかったところに、併用薬による中絶を導入したところ、非常に受け入れられやすくなった国もあります。例えば、南アフリカのある州では、選択肢を与えられた患者の大多数が薬による中絶を選択しました134,135。公共機関の中堅の医療従事者が薬による中絶を行うことは、女性の介護者に対する多くの女性の希望を満たすだけでなく、コストを削減し、全体的なアクセスと利用可能性を向上させることができます。7カ国で行われた薬による中絶の組み合わせに関する研究では、2番目の薬であるミソプロストールをクリニックで服用した女性と自宅で服用した女性の間で、受容性と有効性の面で違いは見られませんでした136。