リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

2004年の過去記事:FDAが中絶薬に安全性への警告情報を追加

この古い警告を厚労省は今も中絶薬の「危険性」の証拠に用いている


FDA Adds to Abortion Pill Safety Warning
L.A. TIMES ARCHIVES, NOV. 16, 2004 12 AM PT

冒頭を仮訳します

ワシントン - カリフォルニアの女性の死に関与したとされる中絶薬RU-486と深刻な細菌感染の危険性を関連付ける警告が追加される見込みとなった。


ホリー・パターソンは、2003年9月17日、子宮の炎症による敗血症性ショックで死亡した。この18歳の女性は、予定外の妊娠を終わらせるためにRU-486を服用してから数週間後に死亡した。中絶反対運動家は、彼女の死をきっかけに、Danco Laboratoriesの製品であるMifeprexを含むこれらのピルに対するキャンペーンに乗り出した。


ミフェプレックスは、2000年に米国食品医薬品局(FDA)により、最終月経開始後49日までの妊娠を停止させることが承認されている。この薬は、妊娠を維持するために必要なホルモンであるプロゲステロンを遮断する。ミフェプレックスは、ミソプロストールという別の薬と一緒に服用することで、妊娠を終了させる。


ミフェプレックスにはすでにブラックボックス警告(FDAの最も厳しい警告)が付いており、安全性への懸念が強調されている。FDAは月曜日に、この薬の警告が拡大され、重篤な細菌感染や出血など、まれではあるが生命を脅かす可能性のある合併症に関する情報が追加されることを発表した。


この薬が承認されて以来、FDA重篤な細菌感染、出血、子宮外妊娠の破裂、死亡などの報告を受けたとされている。

アメリカのFDAは即座に調査し、翌年には中絶薬の服用と死の因果関係は確認できなかったと報告し、警告文の義務付けを取り下げた。それを伝えても厚労省は知らぬ顔。しばらくのあいだFDAの取り下げによって、リンクが切れても放置していた。2021年12月に開いた院内集会でも厚労省の役人に、中絶薬の承認が間近なのだから国民に対して「間違った(中絶薬に関する危険)情報」を与えるのはやめてほしいと主張したが、取り下げは拒否された。