欧州避妊・生殖医療学会(ESCRH)の理事から「日本にも共通の問題」だとの指摘を受けました!
欧州避妊・生殖医療学会は、テキサス州の連邦判事が、内科的中絶や流産の医学的管理に用いられる安全な薬であるミフェプリストンのFDA承認を無効とする判決を下したことに驚愕しています。承認無効の理由は、この薬が女性にとって安全でないという主張です。この裁判官は、研究・科学に対するあからさまな無知と軽視を示したのです。実際、ミフェプリストンほど安全性を重視し、広範囲に研究された薬剤はありません。ミフェプリストンとミソプロストールは、WHOと世界中の産婦人科学会が推奨する内科的中絶のための第一選択薬です。この裁判官が、科学界全体の確立された結論から大きくかけ離れた判決を下したことは、女性の健康と安全に対する崇高な関心を装ったものとは無関係な、政治的な動機による判決である疑いがあることを示しています。
研究と科学は、安全で合法的な中絶へのアクセスが女性にとって健康上の問題であることを明確に示しています。それは公衆衛生の優先事項であるべきです。中絶を拒否された人への悪影響に関する研究は、米国で「ターンアウェイスタディ」として実施されました。その結果は、中絶へのアクセスが女性だけでなく、子どもや社会にも利益をもたらすことを明確に示しています。
科学的データと残酷な歴史的政治的実験も、安全な中絶へのアクセスが妊産婦の死亡率や罹患率の低下と関連していることを示しています。私たちは今、米国における妊産婦死亡率がいかに上昇傾向にあるかを目の当たりにしています。今は政治的な賭けに出ている場合ではありません。妊産婦の死亡率を下げるために、大胆な行動が必要です。