リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

ジェンダーギャップ 日本はまたしても後退

やるべき対策は女性がイキイキ生きていける社会を作ること!

Trust Women! 女を抑制したりイジメたりしても事態は悪化するばかりです。


Global Gender Gap Report 2023 by World Economic Forum
今年からIndexでなくてReportと呼ぶようになったようです。要注意。
Global Gender Gap Report 2023

日本のパリティ(男性100に対する女性の平等度)は64.7%(125位)で、前回より0.25ポイント後退し、順位は9つ下がった。日本の「政治的エンパワーメント」のパリティは5.7%で、世界で最も低い水準(138位)。健康と教育が非常に上位にあることを考慮すれば、経済と政治の低さは世界最悪レベル。


東アジアオセアニアでは見事にドンケツ。地域のジェンダーギャップ解消に189年かかるとの見通しなので、日本は200年ほどかかるのかな……?


その裏には、自分の生殖機能を自己コントロールできない日本女性の現実がある。避妊の情報も手段も欠けていて、望まない妊娠にすぐに対応できる保障もなく、産んだら産んだで自己責任として育児支援は不十分でワンオペになることも。いったん正規雇用から離脱したらキャリアははく奪され、あとは低賃金の非正規雇用しかなくなる……母親の孤軍奮闘ぶりを見てきた娘たちは、「私はあんな人生は嫌だ」と産まない選択をする……なんてことが、あちこちで起きていそうだ。


だけど一方で、やるべきことは見えている!
ジェンダーギャップの解消は「今の女性」が困っていることを補っていくことで必ずや進んでいくだろう。「少子化対策」でやるべきことは、「女性支援」「女性の人権の尊重」「女の希望を叶えること」「女を信じること」なのだ。

少子化対策「賃上げ望む」 女性1万人調査で最多
2023/06/20
 女性が国や自治体、企業に求める少子化対策(二つまで回答可)は「賃金の上昇」が33.4%で最も多いことが20日日本財団の1万人調査で分かった。「教育費の無料化・支援拡大」が30.0%で続いた。女性が子育てを支える経済的な環境整備を望んでいる実態が浮かんだ。

 調査は3月、子育てを巡り、全国の18~69歳の女性を対象にインターネットで実施した。

 求める少子化対策は他に、「出産・子育てへの公的支援の強化」が28.2%、「雇用・勤務形態の改善」が23.7%だった。

 理想の子どもの人数は「2人」39.9%、「3人」24.5%と複数を希望する声が多かった。「持ちたくない」は20.5%。
© 一般社団法人共同通信社

女性は最多のメジャーなマイノリティなので、ここから始めて最終的には他のマイノリティ集団の人権も保障していくことで、真のダイバーシティをめざしていくこと、それが豊かな社会を作るのだと、何十年も前から口先ばかりで何もしてこなかったこの社会。まずは女性差別を撤廃せよ!