リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

ニューヨーク州、薬物中絶を禁止している州に薬を送る中絶医療機関を保護する法案を可決

New York Times, June 20, 2023, By Pam Belluck and Emily Bazelon

New York Passes Bill to Shield Abortion Providers Sending Pills Into States With Bans
冒頭を仮訳します。

 この法案は、薬による中絶が禁止されている州に住む患者のために、薬による中絶へのアクセスを拡大することを目的として、各州が最近制定したいくつかの法案のうちの1つである。


 新法の下では、中絶を禁止している他の州が、禁止されている州の患者に遠隔医療による中絶を提供するニューヨークの医療提供者を起訴したり訴えたりしようとしても、ニューヨークの裁判所と当局が協力することはない。

 ニューヨーク州議会は、中絶を非合法化している州の患者に中絶薬を処方し、送るニューヨークの医師を法的に保護する法案を、火曜日に最終承認した。

この法案は、民主党が支配する他のいくつかの州における同様の新法とともに、中絶を制限している州のより多くの患者が、中絶が合法である州まで移動せずに自宅で妊娠を終わらせることを可能にし、薬による中絶へのアクセスを大幅に拡大することができる。

 ニューヨーク州の法案は、現在、キャシー・ホーチュル州知事の机の上に置かれる予定である。この法案は、中絶を禁止している州が、同州の患者に遠隔医療で中絶を提供するニューヨークの医療提供者を訴追、告訴、その他の罰則を与えようとしても、提供者がニューヨークの法律を遵守している限り、ニューヨークの裁判所や当局が協力することはないと定めている。この法案は、先月、上院を39対22で通過した後、火曜日の夕方、99対45で州議会を通過した。

 昨年、最高裁が全国的な中絶の権利に終止符を打って以来、マサチューセッツ州コロラド州バーモント州ワシントン州で遠隔医療中絶シールド法として知られる法律が制定された。しかし、ニューヨークの法律は特筆すべき影響を及ぼすと予想される。ニューヨークのいくつかのプロバイダーは、すべての制限のある州の患者に中絶薬を送るつもりだと言っており、シールド法を持つ他の州のプロバイダーが今のところ行っていない、公の場で発言するプロバイダーも数人いる。