リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

2006年のレビュー 妊娠初期の薬による中絶:中国での経験

Published:May 26, 2006DOI:https://doi.org/10.1016/j.contraception.2006.03.004

Medical abortion in early pregnancy: experience in China
Linan Cheng

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薬による中絶が中国で初めて導入されたとき、プロスタグランジン(PG)が単独で、あるいは漢方薬ステロイド薬と組み合わせて使用されましたが、結果は満足のいくものではありませんでした。ミフェプリストンは現在、中国の3つの会社で製造されており、薬による中絶のためにPGとともに一般的に使用されています。


方法
中国における妊娠初期の薬による中絶に関する中国語と英語の文献レビューを行いました。


結果
中国で実施された大規模な多施設共同試験によると、PGF2��アナログと併用した場合、ミフェプリストンを複数回投与(合計150mg)された女性の完全流産率は、ミフェプリストン200mgを単回投与された女性の完全流産率よりも有意に高いことが示されました。ミフェプリストンと一緒にミソプロストール(0.6mg)を経口投与する方法が、現在最も一般的に用いられており、完全流産率は93%以上です。中国では現在、薬による中絶は妊娠49日以前の妊娠に限られていますが、最近いくつかの病院では薬による中絶の使用を妊娠49日を超えた妊娠にまで拡大しています。長引く出血は薬による中絶の主な副作用であり、ヒト絨毛性ゴナドトロフィンの血中濃度がゆっくりと低下する場合や妊娠嚢が大きい場合に起こりやすくなります。プロピオン酸テストステロンの処方は出血の期間を短くするかもしれません。80%以上の中国人女性は、現在の薬による中絶の方法に満足しており、将来望まない妊娠を中絶する必要がある場合、再び薬による中絶を選択するでしょう。


結論
現在、薬による中絶は、中国において妊娠初期の中絶のための安全で、効率的で、受け入れられる方法です。