リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

WGNRRにおけるリプロダクティブ・ライツ

Wellbeing, Rights and Reproduction Research Report IV

https://ueaeprints.uea.ac.uk/id/eprint/34475/1/implementing_reproductive_rights_rrrp4.pdf

仮訳から抜き書き。
リプロダクティブ・ライツは単なる自己決定権ではないことが、よくわかります。

WGNRRにとって、リプロダクティブ・ライツという概念には、互いに関連しているが別々の二つの側面がある。ひとつはそのような権利の概念化であり、セクシュアル&リプロダクティブに関連する問題における女性の自己決定という普遍的な原理として定義している。もうひとつは、そのような権利の実現に向けた戦略的アプローチであり、それは世界的に均質なものではなく、特定の条件や文脈に即して地域や地方で展開されるものである(WGNRRニュースレター1993年第43号:第2部第44号参照)。このような解釈により、WGNRRは普遍的な主張対文脈に依存した戦略という二元論を超越し、女性のリプロダクティブ・ヘルス問題に対する統合的なアプローチを採用することを可能にした。


女性の健康国際デーもWGNRRが始めた活動のようです。

女性のセクシュアル&リプロダクティブ・ライツ&ヘルスのために闘う運動を代表するWGNRRは、連帯行動を開始し、国際キャンペーンを組織してきた。最も重要な国際キャンペーンは、1987年にコスタリカで開催された第5回IWHMでの決定に基づき、1988年5月に開始された「妊産婦の死亡率と疾病率に反対するキャンペーン(MMM)」である。それ以来、5月28日の「女性の健康のための国際行動デー」は、セクシュアル&リプロダクティブ・ヘルスに関連する特定のテーマ(これまでに選ばれた主なテーマは、10代の妊娠、安全で合法的な人工妊娠中絶へのアクセス、女性と貧困、質の高い医療を受ける女性の権利、万人のための健康、女性とHIV/エイズなど)を掲げて毎年指定されている。