リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

世界のリプロダクティブ・ヘルス法

ハーヴァードの学者らが出した2012年の論文

Reproductive Health Laws Around the World, Jocelyn E. Finlay, David Canning, June Y. T. Po

要約を仮訳します。

 世界中のリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)法のインデックスを作成した。1960年から2009年までの186カ国について、中絶、避妊ピル、コンドーム、子宮内避妊具、不妊手術に関する法律を詳細に示す。1960年代からの質的情報を用いて、世界中のリプロダクティブ・ヘルス法に関する情報をパネルデータにコード化した。この論文では、法律のインデックス化について要約し、インデックスの作成に用いた情報源と方法論について詳述する。また、法律の経年変化を示し、各国間の法律を比較する。さらに、国レベルの社会経済的要因の違いによるリプロダクティブ・ヘルス法の自由化の差異を調べることで、パネルデータの潜在的な利用可能性を示す。中絶法がより自由な国は、一人当たりの所得が高く、女性の教育水準が高く、出生率が低いことと関連していることを示す。

グラフ:過去5年間にセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス・サービスへのアクセスを向上させるための具体的施策を実施した政府(2012年)

過去5年間にリプロダクティブ・ヘルスケアへのアクセスを改善した国(2012年)


Abortion Policies and Reproductive Health around the World
United Nations, Department of Economic and Social Affairs, Population Division