リプロな日記

中絶問題研究者~中絶ケア・カウンセラーの塚原久美のブログです

讀賣新聞関西版のサイト(山田博之,2007年01月10日 読売新聞)にインドの女児殺しに関する宗教者スワミ・アグニベッシュ氏の発言があったので引用します。

同記事によるスワミ・アグニベッシュ氏の紹介。

 1939年、南インド地方生まれ。コルカタ大学で法律学商学を学んだ。ハリヤナ州の立法議会メンバー、教育相を歴任。様々な平和活動に取り組み、弾圧を受けて8回投獄された。93年から「奴隷制に関する国連信託基金」議長を務める。

発言があったのは,立命館大学のリレー講義「現代社会と宗教 世界編」(読売新聞大阪本社後援)の第13回。「不正義を公正かつ慈悲に満ちた世界に転用するために」をテーマに、差別を受けている弱者の救済運動について語った。以下,記事の中からその発言をバスし。

「人の心には愛、真実、慈悲、正義がある」
「あらゆる創造物は神から我々への贈り物。空気も水も、黒人も白人も、男性も女性も、常に対等な点に本質的な美しさがある」

 しかし、神の意思に反する差別が生じている。―中略―
 インドでは1億人近い子どもが奴隷のように労働させられ、5歳以下の幼児が1日に7000人も餓死している。「全世界では50万人近くにのぼる。この状況こそ最大のテロだと思わないか? 人類は年間1兆ドルを軍備に使っているが、たった100億ドルあれば餓死者はなくなる」と切々と訴えた。
 自国では、カーストの四つの枠組みから外れているアンタッチャブルへの差別も深刻だといい、「本来は兄弟であるべき最高階層が動物以下に扱っている」と嘆く。女性蔑視(べっし)も根強く、男児を欲しがる親が年間3500万人の女児を妊娠中絶しているという。

ただし,次の見方はちょっと浅いのではないか。

 講義中に、「女子は隣の男子と同じように自分の尊厳、権利が認められていると思うか?」と問い、多くの女子学生が手を挙げると、「日本社会は素晴らしい」と笑みを浮かべた。

学生のときまでは「男性と平等」と心の底から信じられた女性たちの多くが,就職や結婚,出産を機に不平等を痛感していくのが,まだ実態ではないだろうか。

現在,わたしは金沢市のこども福祉課の依頼による子育て冊子作りに参加しているが,応募してきた「パパママ記者」の全員が女性(つまりママ)。彼女たちの閉塞感,不満,怒りを目の当たりにすると,とてもじゃないけど男性(パパ)と平等だとは言えない……と改めて思わずにはいられない。