すぐさま搔爬から吸引中絶に移行したわけ
中絶医療の改善については第一人者の一人であるDavid A. Grimes先生の"Every Third Woman in America"に、こんな一節が出てきた。
中絶が合法化されてまもなく、吸引法はすぐさま搔爬に置き換わり、支配的な手法になった。このアプローチにおいて吸引は――掻き出すのではなく――子宮の中をからにする。(アナロジーを用いるなら、「デリケートなカーペットを掃除するのに真空掃除機を使うのか、園芸用の鍬を使うのか」といった話だ。)数限りない初期の研究が、吸引中絶は(真空吸引とも呼ばれた)より安全で、より迅速で、より快適であることを詳細に報じた。1970年には中絶の46%が搔爬で行われていたが、1995年までにこの手術は中絶の手法としてはほぼ消え失せた(2%)。
こういう話を英語で数限りなく読んだのが、私の中絶手法研究の発端だったんだよなぁ……と、しみじみ。