まとめ:中絶のコストに関してブログにまとめた情報を
NHS(イギリス)で保険を使わない場合の内科的中絶(MA)の料金を見つけたので追記する。
初診料£170(29000円)治療費£431(73000円)合計£601(10万2000円)/£1=170円
*支払えない人へのディスカウント料金
初診料£65(11000円)治療費£350(59000円)合計£415(7万円)/£1=170円
イギリスのパートタイム時給£11(1800円強)なので、10万2000円は1日7時間働いたとして8日分
朝日論座の記事に使った表
https://okumi.hatenablog.com/entry/2022/06/09/150025あるオーストリアの8国間で比較している。
世界の中絶費用と保険適用の状況
カナダ、フランス、イタリア、イギリス、ドイツ、アメリカ、日本のG7と、中絶に保険適用のない日本以外の唯一のOECD諸国であるオーストリアの料金比較。
オーストラリアの事例
https://okumi.hatenablog.com/entry/2022/10/16/173854
中絶にかかる費用は、州、場所、中絶方法、妊娠期間によって異なります。
都市部にある民間の中絶クリニックのほとんどは、妊娠第1期の手術またはクリニックでの薬による中絶に約500ドル、クリニック外または「自宅での」薬による中絶に290ドルを前金として請求しています。Tabbott財団は、南オーストラリア州とACT州を除くすべての地域で、電話による薬による中絶を250ドルで提供しています。
薬代は、ほとんどの場合、中絶の基本料金に加えて支払わなければなりませんが、メディケアカードを持っている人は40ドル以下、ヘルスケアカードを持っている人はそれよりもずっと安くなります。
最初の3ヶ月を過ぎると、費用は著しく増加します。また、地方では費用がかなり高くなります。クイーンズランド州のロックハンプトンでは、薬による中絶は840ドル、外科的中絶は765ドルです。しかし、南オーストラリア州と南オーストラリア州では、中絶手術はほとんど無料で提供されています。
アメリカの事例
https://okumi.hatenablog.com/entry/2022/11/08/002121
3分の2が経済的支援を受け、妊娠後期の女性がより支援を受けやすかった。7%が民間保険から、34%が州のメディケイドから、29%がその他の組織から資金援助を受けていました。民間保険やメディケイドが支払われた場合の自己負担額の中央値は18ドルと0ドルであり、保険やメディケイドが支払われなかった女性の自己負担額の中央値は575ドルであった。半数以上の女性にとって、自己負担額は月収の3分の1以上に相当し、後期中絶を受けた女性では3分の2近くになった。民間保険に加入していた4分の1は、中絶手術が保険でカバーされていた。収入と居住地からメディケイドの対象となりうる女性のうち、3分の1以上が中絶のためにメディケイドの適用を受けていた。
保険がないと高いアメリカの中絶 でも所得比は日本よりはるかに低い
https://okumi.hatenablog.com/entry/2022/12/03/005244
米国女性の週給の中央値は912ドルで1日にならすと約130ドル
米の平均中絶料金は580ドルなので収入の4.5日分
国税庁によると日本女性の平均所得は280万円 日当たり収入は7700円足らず。
中絶薬10万円は約13日分にあたる アメリカの約3倍
世界のコンビパックの価格
https://okumi.hatenablog.com/entry/2022/11/22/172340
2017年11月から2018年2月にかけて44カ国で訪問した小売店における特定された薬用中絶製品について、価格データの記述的分析が完了した。ミフェプリストン200 mg錠、ミソプロストール200 mcg錠、コンビパックについて、価格の中央値と範囲がUSドルで報告されている。ミソプロストール、ミフェプリストン、コンビパックは、それぞれ44カ国、19カ国、16カ国で確認された。ほぼ3分の2の製品(321/508)が処方箋を必要としていました。ミソプロストールの価格の中央値は、304の価格帯に基づき、1錠あたり0.63ドルでした(範囲0.09ドル〜27.63ドル)。ミフェプリストンとコンビパックは、利用可能な価格帯が少なかった(それぞれn = 59とn = 44)。価格の中央値は、ミフェプリストン錠1錠あたり11.78ドル(範囲1.77ドル〜37.83ドル)、コンビパック1個あたり11.18ドル(範囲3.50ドル〜35.86ドル)であった。全体的に、価格はラテンアメリカで最も高く、南/東南アジアで最も低かった。ミソプロストールの独自ブランド全体のうち、品質保証(厳しい規制当局による承認や世界保健機関による事前承認)されているのは11.5%(7/61)だけだったのに対し、コンビパック製品の独自性は25.0%(4/16)でした。
国家公務員初任給と中絶料金の比率
https://okumi.hatenablog.com/entry/2022/12/28/115435
(優生保護法案を提案した)谷口(弥三郎議員)は1949年に中絶の費用は約1500円で、高くても2000円だと報告している(『参議院厚生委員会会議録』第18号(1949年5月6日)4頁)。ところが、1950年5月14日の『毎日新聞』に掲載された日本産科婦人科学会の調査では、人々は中絶料金が不当に高いと感じており、料金の上限を1500円にすべきと考えている
日銀の持家の帰属家賃を除く総合消費者物価指数
1949年 12.8 ⇒当時の1500円、2000円
2021年 99.7 ⇒現在の11,684円、15,578円国家公務員初任給の変遷(行政職俸給表(一))によると
初任給の変遷と中絶費の比率
1949年 大卒六級職 4,223円 中絶料金1500円の初任給に占める比率36%
同 高卒五級職 3,565円 同比率42%
2022年 大卒一種 216,000円 中絶料金10万円の初任給に占める比率46%
同 大卒二種 185,200円 同比率54%
同 高卒三種 154,800円 同比率 65%